就活コラム

グループディスカッションの進め方で高評価な言動とは

2021/11/16

Column

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1.そもそもグループディスカッションで面接官はなにを見たいのか

グループディスカッションにおけるNG行為としてよく以下の2点が挙げられます。

  • まったく、自分の意見を言わない。
  • 発言数は多いけれど、見当違いの発言ばかりを繰り返す。

なにも発言しない、というのが評価が低いのは、責任感、積極性が皆無と受け取られるためでしょう。

一方、発言数は多いが見当違いの発言ばかりをする、という方の評価が低いのは、目立とうとし過ぎて、和を乱してしまっている、協調性が欠如している、と思われるからです。

「じゃあ、皆に合わせた適当な意見を言っていれば無難」
と言えば、もちろん、そんなことはありません。

グループディスカッションは確かに、個人戦というよりは団体戦ですが、30分という時間を使って凡庸な結論を導き出すのが趣旨ではありません。

短い時間の中から、面接官がはっとするような斬新なアイディアを出すことも、実は案外評価に影響しているのです。

実際、会議の間、あまり発言はしていなかった就活生の一人が、話し合いの終盤、結論に行き詰まっていた中、目の覚めるような意見を出したことで、実に明晰な結果が導きだされ、高評価を得たという実例もありますからね。

協調性を考えて進めるのが第一ではありますが、個性を殺してしまうのが正しいとも言えません。

自分はこの会社に入社して今、仕事で会議をしている、そんな利害を交えない思いからグループディスカッションに臨むのが、実は一番、面接官に高評価を得られる進め方なのではないでしょうか。

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2.協調性と責任感を見せるために、時間管理と役割分担をきっちりと

通常、グループディスカッションでは企業によって分けられたグループで、決められたお題について、話し合いをし、結論を出します。

場合によっては、結論を出した後、発表を行うこともあります。

定められた時間は30分程度で話し合い、約15分で発表というところが多いようです。

しかしここで一つ疑問が生まれます。

面接官はグループディスカッションで就活生のなにを知りたいと思っているのでしょうか。面接と違い、話し合っている姿を確認するのは、個人面接よりある意味、神経を使います。

そうまでしてなにを見たいのか?

実は、面接官は以下の4つのポイントを見ていたのです。

  1. 協調性があるか
  2. 論理的思考ができるか
  3. 責任感があるか
  4. 他とは違う発想力があるか

 

どの部分を高く評価するかは、各企業によって基準は異なるでしょうが、概ねこのあたりを見ている会社が多いです。

では、これらをなぜ企業がグループディスカッションを用いて見るかというと、会社における実際の会議風景を想定し、入社した際、会社でどのような働きをしてくれるのかをより具体的にシミュレーションするためです。

個人面接で「コミュニケーション能力があります」と言っていたけれど、本当のところはどうなのか、グループディスカッションならリアルに見られますからね。

 

つまり、この4つのポイントを抑えた進め方を心がければ、高評価に繋がるということになります。具体的に見ていきましょう。

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3.定義、基準を明確にし、論点を絞った論理的な話し合いで高評価

グループディスカッションで高評価を得る秘訣は、「時間を意識すること」です。

なぜなら時間が足りずに決められた課題に対して明確な答えを出せないことこそ、評価が著しく下がるポイントになるためです。

実際の会社においても、有限の時間の中で多くの仕事を仲間と助け合ってこなしています。つまり、本来出すべき結論が時間内に出せなかったということは、協調性と責任感が足りない、と判断されてしまうということなのです。

それを回避するには、時間を意識して効率的に話し合いを進められるよう、役割分担をきっちりする必要があります。

【グループディスカッションの役割】

  • 司会:議題進行。皆の意見をうまく引き出す
  • タイムキーパー:場が白熱していても時間を皆に周知する
  • 書記:全員の意見を残すことは不可能なので、適度に要約する
  • 発表係(発表がある場合選出):司会が兼任してもよいが、司会は進行に専念すべきなので、別人物がやる方が良い
  • それ以外:特定の役割はなくてもメンバーとして積極的に意見を出す

ただし、ここで勘違いしてはならないのは、役割を担ったらその役割だけをすればよい、というわけではありません。

あくまで目的はチームで結果を出すことです。中には司会が初めてで上手に皆をリードできない方もいるかもしれません。

そんなときは場をうまくまとめられるサポート意見を出すなど、お互いにフォローをしあいながら進めることで面接官から高評価を得られるでしょう。

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4.個人の要素も大切に

役割分担を決め、いざ話し合いを始める際、抑えておいた方がよいことがあります。 それは「なにを基準とするか」です。

特に、答えが抽象的になりそうな場合はなおのこと、この基準が大切になってきます。

たとえば、 「良い飲食店とはどんな店か」 というお題だったとします。

このとき、気になるのが「良い」という単語です。

良いとは誰にとって良いとなるのか、どんな状態を指して良いとするのか、その対象が曖昧で、この問いを聞いただけでははっきりしません。

行列に並ばなければならないけれど、他では食べられないような美味なスイーツが楽しめる女子に人気の店を良い店とするのか、あるいは、接客態度が素晴らしく、待ち時間がまったく感じられないビジネスマンに高評価の店が良い店なのか。

まずはその基準を明確にし、基準を満たすのはどんな状態なのかまでを筋道立ててまとめることが必要となってきます。

 

「これからは高齢化社会が進み、お年寄りが増える」

→「 お年寄りにとって良いお店を考える方が、時代に即している」

→「お年寄りは細かいメニューを見るのが大変なので、メニュー表示を字も絵も大きくする、一ページに少なく商品を載せる」

といった形で、基準を明確にしましょう。

そうすることで論点がすっきりし、結論までの筋道に説得力が生まれます。

 

結論だけが立派でも、そこに至る過程に説得力がなくては、面接官の心は動きません。

説得力のある答えをいかに出すかを念頭においた進め方をすることが高評価に繋がるのです。

2021/11/11

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