就活コラム

雇用一括採用とは?企業と就活生のメリットとデメリット

2019/04/25

Column

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1.雇用一括採用とは?その成り立ちについて

企業と就活生、それぞれにメリット・デメリットがある雇用一括採用。最後に、雇用一括採用における、深刻化した問題点についてご紹介していきます。

~早くに離職してしまうことも~

社会人に比べると、新卒者の場合は、企業を決定するときの判断基準が安定していないことがあります。
そのため、雇用一括採用にて就職できたとしても、自身のイメージと現実のギャップを感じ、早めに退職してしまうケースも多くあるようです。


~タイミングが合わない場合も~

雇用一括採用は、毎年の決まった時期に就職活動を行うことがセオリーとなっています。そのため、学生が好きなタイミングや自身の都合にて、活動を決進めることができなくなっています。

このような特性から、就活生が好きな趣味などを自由に行うことができなくなり、学生の時期だからこそできる活動が制限されてしまう問題が深刻になっています。

~おわりに~

雇用一括採用は、2016年に見直しが提唱された採用方法のひとつとしても知られています。雇用一括採用にばかり気をとられ、本来の学業に集中できなくなったり、忙しすぎるスケジュールの中で就職活動を行うことは、健全ではない見方が強まっているようです。企業にかかるコストが少なくメリットも多いため、中途採用が不利にならないよう、これまでの採用のやり方を続けていくことも大事だと考えられます。

雇用一括採用の特徴・デメリット・メリットを知ると、自分自身の就職活動の進め方をしっかりと検討していくことができそうですね。

メリットばかりではなく、デメリットを把握したとき、自身がどんなふうに対応できるかをしっかりと見極め、後悔しない就職活動を実現しましょう!

メリットとデメリット両者がバランスの取れた行動をすることで、納得感は得られるのではないでしょうか。プラットインでは、就活に関する光と影を紹介しております。詳しくは採用ページをご覧ください!

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2.雇用一括採用・企業へのメリットとデメリット

雇用一括採用がはじまったきっかけとなったのは、明治時代の事務職や管理職など、ホワイトカラー層の採用方法として一部の企業が実践したことだと言われています。

雇用一括採用のメリットとしては、国民の性質の良い部分を活かし、維持できることが評価され、日本の働き方にベストマッチングしている採用方法としても注目を集めていることです。

ですが、現在も続くビジネス全体の欧米化や、就職氷河期の影響といった環境の様々な変化に伴って、この制度自体を見直す時期になってきたのではないかという声もあるようです。ここでは、そもそもどんなきっかけがあって雇用一括採用がスタートしたのか、気になる成り立ちについてご紹介していきます。

~人材不足によるきっかけ~

雇用一括採用は、企業の経済力を今よりも高めることを目的に、本来の土台を固めながら、安定した経理を行うことを目的としてスタートしました。

1914年頃から、第一次世界大戦の影響による大戦景気、つまりバブルの影響によって企業側の人手不足が深刻な問題として取り上げられ、ひとりでも多くの新卒者を採用するべく力を入れたことがきっかけでもあります。

このときは、高校や大学、専門学校や短大などに在学している最中に、入社選考という採用を行い、雇用慣行が広まっていったのです。

その後は、世界恐慌や昭和金融恐慌の影響を受け、学生の就職活動が困難になってしまったことが社会問題となり、1929年には、「在学中に学生の定期採用は行わない」という協定が締ばれることとなりました。

雇用一括採用のベースは、卒業した後に企業が採用者を決めて雇用を行うこととなっていますが、実際は違っていて、ほとんどの企業が卒業の前段階で新卒者の採用を確定させているのが現状のようです。

協定締結によって、採用における競争にも落ち着きが見られてきました。しかし、企業は魅力的な人材には、いち早くにアプローチして自社への採用を確定させたいという気持ちが強いので、これまでとは違う新しいやり方の採用方法を生み出すこともあります。

就職活動をしている学生が、在学中に入社の選考と採用の内定を済ませておき、卒業後はすぐに正規の雇用が行われる雇用一括採用は、ここまでにお伝えしたように、様々な歴史的な影響を受けながら変化を遂げて完成したため、日本の企業にとってはとても取り組みやすい採用方法として慣行化されています。

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3.雇用一括採用・就活生へのメリットとデメリット

大企業、中小企業にかかわらず、多くの企業が実施している雇用一括採用には、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

ここからは、採用側の企業に対しての、雇用一括採用のメリットとデメリットをご紹介していきます。

 

◇メリット

~コストを削減できる~

雇用一括採用は、採用する時期が毎年1回となっています。 そのため、面接や試験の実施と、採用の判断にかかるコストや手間、面接を担当する人事の業務時間や面接回数などの負担を最小限に抑えられるメリットがあります。また、人事の評価やシステムの変更といった管理も比較的容易に行うことができます。

 

~失業率の減少につながる~

就職活動は、自身が活躍できたり、やりがいを感じるポジションを見つけて属することが大切です。この考えが一般的になっているものの、社会経験のない人は失業してしまうリスクがあります。 雇用一括採用は、社会経験のない人を最初から育てていくという意味があるため、若い世代の失業率の減少にもつなげていくことができるのです。

 

~採用者の競争心を高めることができる~

雇用一括採用は、新入社員が同じタイミングで入社し、研修を受けながら現場にて働くようになるため、まわりの評価や成績、評価が表面化しやすくなります。 自分の評価や実績が表面化されると、自然に良い部分を伸ばし、悪い部分をカバーして改善していくという前向きなメンタルに整えることができます。 そのため、同期である社員同士のモチベーションを高めあい、ときにライバル心を育ませ、切磋琢磨しながら成長していくことができます。すると、結果的にその企業の売り上げや実績につながるメリットがあります。

 

◇デメリット

雇用一括採用の企業へのデメリットは、選考における負荷が大きくかかってしまうということ。ここ何年かでは、経団連加盟企業の採用開始が遅くなっていることもあり、新卒採用において、決められた期間のうちに、面接や面談、選考の活動を行わなければなりません。 そのため、人事の関係者がとても忙しくなるデメリットがあります。企業の採用方法は多岐にわたっていたり、求人の倍率もどんどん高くなっているので、自社にマッチした人材を採用するための活動、見極めが難しくなっていることが現状なのです。

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4.雇用一括採用の問題点とは?~おわりに~

続いて、雇用一括採用における就活生へのメリットとデメリットをチェックしてみましょう。


◇メリット

~企業への忠誠心を高めることができる~

就職活動をしている新卒者の場合は、実際にビジネスライフを送っている肩よりも、就業倫理や規則における知識が少ないといえます。

そのため、先入観のない状態で就社することができるので、社風の受け入れ方に抵抗を感じることがなく、組織のシステムへの同化がスムーズになります。
企業一括採用は、長期的な雇用を前提としているため、企業への忠誠心を育み、高めていくことができるメリットもあります。

 

~大企業に就職できるチャンスが生まれる~

雇用一括採用の、就活生にとってもっとも大きなメリットは、新卒を大量に採用するシステムが特徴となっているので、大企業に入社できるチャンスを比較的簡単につかむことができます。

 

~未経験でもOK・スキルや経験を問われないこと~

雇用一括採用は、就職時に今までのスキルや経験を問われないというメリットもあります。
アメリカの場合では、インターンシップを受けてから実務経験を積み重ねていかないと、たとえ高学歴であっても書類審査さえ通らないことがあります。

日本の雇用一括採用は、時間をかけて教育することをモットーとしているため、今は実績がなくても、高いポテンシャルががあると認めてもらうことができれば、採用をもらうことができます。


◇デメリット

就活生にとってのデメリットは、新卒のタイミングにて就職ができなかった場合、その後も自身にマッチした仕事を見つけられないことがあります。
「新卒」というブランドであることが重要なポイントとなってくるため、雇用一括採用のチャンスをつかめないと、その後のやり直しがきかなくなってしまう難しさがあるのです。

 

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