就活コラム

美大出身学生のエントリーシートの書き方

2018/04/07

Column

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1.注意すべき点

美大出身の学生がエントリーシートを書く際、一番勘違いしやすいのは、作品さえ良ければいい、ポートフォリオを作り込んでおけばいい、エントリーシートは添え物にすぎない、というような考えです。もちろんポートフォリオを作り込んでおくに越したことはありません。しかし採用側はたいていエントリーシートを元に面接を進めていきます。

 

またエントリーシートの一次が通らなければポートフォリオを見てもらう機会のないところもあります。そういう場合エントリーシートはかなり重要になってきます。

 

企業や会社に就職する、ということは面接官が同僚になるという意味ですから、作品がいくら良くても一緒に働きたくなるような人物像がエントリーシートから読み取れなければ、難しい状況になるでしょう。

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2.セオリーを押さえましょう

ここまでは美大出身学生以外にも通用するエントリーシートの書き方でしたが、美大出身学生ならではのエントリーシートで気をつけなければならないこは、なぜこの企業あるは会社に応募したのか、ということが希薄になりがちであるという点です。

 

自分がどういう仕事を将来したいか、ばかりになっていないでしょうか。美大で創作している時はそれでよかったのですが、採用側は自分のところでどういう風に役に立つのか、という点を知りたいのです。なぜこの企業に応募したのか、それが書けるのは企業のことを真面目に調べたからでしょう。いくら才能がある人材でも、自社に興味がないのでは採用した後にこんなはずではなかった、と短期間で転職されたりしかねません。それにこれから何年も働き続けるところを調べる気もないようでは、今後が思いやられるというものです。自分が積極的に働きたいという企業、会社なら自然とその応募先への熱意がエントリーシートにあらわれるでしょう。

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3.美大出身学生が陥る点

具体的に、どういう風に書けばいいのかということを説明したいと思います。

 

まず、自分の売り込みたい経験や、今後の展望を最初に書いておくことです。これは一般のエントリーシートと同じことです。最初に伝えたいこと、結論を書いておく。そしてその経緯や理由などを説明し、最後に結論を再度書く。この王道の書き方がやはり一番効率良く、あなたを知ってもらえるでしょう。

 

また、会社側が提供するエントリーシートの設問で、会社はあなたのなにを知りたいのか、ということを汲み取ることも必要です。設問とあまりにかけ離れたことが書いてあると、この学生は人の話を聞けないのかもしれないと思われるかもしれません。設問には素直にこたえ、好印象を残してください。

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4.オリジナルなエントリーシートにしましょう

さて、企業会社への熱意はある。でもどうやって抜きん出たらいいのか。

 

たくさんあるエントリーシートの中で目立つにはどうしたらいいのでしょう。ずばり、個人的でオリジナルな経験を書くことです。たとえば美術を志した経緯を考えてみてください。普通に絵を描くことが得意だったから。本当にそれだけでしょうか。よくそこのところを見つめてみると隣のクラスに実はもっと上手に絵が書ける子がいて、その子に負けたくないと頑張ったとか、祖母が自分の描いた絵を喜んでくれたからとか、その祖母も昔は画家志望だったとか、とても個人的な事柄を書くとエントリーシートに個性が出てきて、それだけで目立ちます。

 

エントリーシートに設問があったら、それをできるだけ個人的な事柄と関わらせて書くのです。あなたと同じ人生を送った学生など、この世にはいません。オリジナルなエントリーシートというのはこう考えると案外簡単に書けるでしょう。デッサンをする時に対象を深く観察するのと同じ目で、今度はエントリーシートの設問を深く読み込み、自分の問題に引き寄せて書く。もちろんポジティブに書くことを忘れないでください。採用側は、あくまでもこれから一緒に頑張ってくれる「同僚」を採りたいと思っているのですから。

 

エントリーシートというのはあくまで入り口に過ぎないのですが、それが通らないと今後がないというシビアなものでもあります。あなたという個性をうまく引き出して、ぜひ採用側があなたの存在に気づくよう、演出してください。

2018/04/06

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