1.描いていた秘書業務
「社長秘書」という職業にとどういうイメージを持ちますか?秘書というと「高年収で、高級なスーツをビシッと着こなして、バリバリ仕事をする。」など、いわゆる“カッコ良い”イメージを持っている人は少なくはないと思います。
秘書兼通訳という仕事をオファー頂いた時、私の勝手なイメージでは、「社長のスケジュール管理を完璧にコントロールする。そして、海外出張にも同行し、得意な英語を使い仕事をする。」というものでした。そして、「絶対に社長にとってなくてはならない秘書のプロになる!」という思いで入社しました。ところが私が入社したのは中小企業で、秘書といっても秘書業務以外に総務や人事業務を行わなければなりませんでした。誰しも入社前に描いていたイメージと入社後の現実とでは、大なり小なり相違はあるでしょう。
ただ、私が描いていた秘書像と現実には大きな乖離があり、入社後、月日が経つにつれ、安易に“秘書”という言葉だけで入社したことを後悔が深まっていきました。当然、立派に秘書として仕事とやり、満足しておられる方はたくさんいらっしゃいます。
私がお伝えすることは一事例に過ぎません。ただ、一言“秘書”と言ってもいろいろあり、皆さんが思い描いているようなものではないこともある、ということをお伝えしたいと思います。