就活コラム

サイレントお祈りの実態と対策

2017/09/08

Column

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1. サイレントお祈りとは

ここまで企業のサイレントを見てきましたが、一方で就活生側のサイレントも問題になっています。就活生のサイレントとは説明会や面接でドタキャンすることです。多くの企業は都会の会場を予約しています。応募者が少ない企業であれば、数人ドタキャンすれば最悪の場合、会場に一人も集まらないということも起こりえます。その場合でも、会場費は支払う必要があります。また、人事が会場まで向かう時間、費用も会社にとっては損失です。本来なら、その時間を他の業務に使えました。事前に行けないことを連絡しておけば、キャンセルできたかもしれませんし、人事が無駄な時間を過ごしてしまうことを避けられます。

「その会社を志望していないから、迷惑や損害を与えようと構わない」。そのように考える方もいるでしょう。しかし、案外世間は狭いものです。他の会社に入社した後、何かのきっかけがあって迷惑をかけた会社と接するかもしれません。そんな時、相手側が自分のことを覚えていれば、なんとも気まずい関係になってしまいます。一本の連絡を入れることはそこまでハードルの高い仕事ではありません。それで将来不利になるのは何とも損な話ではないでしょうか。

就職活動をしていると、ついつい自分の一方的な目線で現在のことに焦点を当てて考えてしまいがちです。時には一度立ち止まって、将来の自分のためにも、客観的に物事や将来について考える時間を設けてみましょう。

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2. なぜ企業はサイレントお祈りをするのか

企業側の理屈は分かりましたが、それでは学生はどのように対策すればよいのでしょうか。答えは簡単で、直接「連絡はいつまでにいただけますか?」と聞いてみればよいのです。答えてくれればそれで良いですし、答えてくれなくても大体いつまでに連絡するか言ってくれます。もし言葉を濁すようでしたらそこまででしょう。本当にあなたを欲しいと思っているのなら、好意的に話してくれるはず。まごつくということは当落線上か、余剰人員と考えている可能性が高いです。あまり期待を持たずに、他の企業に力を入れていったほうが良いでしょう。

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3.【サイレント対処法】結果を知りたいなら「聞けばいい」

しかし企業側を擁護するならば、企業は何も連絡を面倒臭がっているとか、忘れているということではありません。中にはそのような企業もあるかもしれませんが、大きな理由は実は、内定辞退が多く出た際の補欠人員の確保です。特に現在のような売り手市場であれば、内定を出しても、学生が選考辞退をすることも多く、各選考段階における予定人数を満たさなくなる恐れがあります。そこで、万一の時の補充要員として、選考通過でも不採用でもなく、宙ぶらりんの状態の学生を生み出しているのです。

また、事務員の数が足りていないこともあるでしょう。大企業であれば、大量の学生に連絡を送る必要がありますから、一人ずつメールを送るのには時間がかかります。また、落ちた学生に時間を費やすくらいなら、少しでも通過した学生の選考に時間を費やしたいという考えも当然あるでしょう。

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4. 気持ちの良い社会人になるために

サイレントお祈りとは、企業が落選の連絡を行わないことです。かつて不採用を通知するメールの末尾に「○○様のご活躍をお祈りいたします。」とあることから、お祈りメールという言葉が流行しましたが、それすらないということでこのように名付けられました。

サイレントお祈りは細かく分けると
1.合格者だけに期限内に連絡をすると言われている場合(期限内に連絡がなければ不採用)
2.合格者だけに連絡をすると言われている場合(期限を言われない)
3.何も言われていない場合

の3つがありますが、いずれにしても直接返事が貰えなかった就活生の立場からすれば不満を感じてしまいますよね。加えて2と3の場合、就活生は選考に通過したのかどうかがわからなく、予定を立てにくくなってしまいます。また、他の企業に内定をもらい、承諾を待ってもらっている場合、連鎖的に他の企業の採用活動へも影響があることもあります。

2017/09/06

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