就活コラム

志望動機の書き方と例〜本当に伝えるべきたった3つのこと〜

2017/06/17

Column

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1.志望動機で求められる内容を理解し、棚卸を行う

この部分を書いていないケースも多いのですが、採用側からすれば確認しておきたい情報です。ここが抜けている志望動機では、「入社することが目標」と受け取られます。そうではなく、入社して活躍してもらえる人材を探しているのですから、入社後にどうなりたいか、という部分は欠かしてはいけません。

 

いま現在、“入社すること”が目標となっている人は入社後になりたい姿や将来の目標を考えてみましょう。例えば、1年後にはこんな資格を取りたい、3年後には部下の指導を任されるようになりたい、10年後には新製品を開発してみたいなど何でも構いません。そして、そのためにどんな努力をするのか、どんな姿勢で仕事に取り組むのか、といった意欲を伝えるようにします。

 

その際には自身の特性と絡めた内容にすることも大切です。文章構成上最後に来るこの部分を力強く締めくくることで意欲が伝わり易くなるので、必ず加えるようにしましょう。

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2.何故その仕事に就きたいのか・・興味を持ったきっかけや適性について

志望動機を考えるうえで、最も悩むのがこの部分です。いくらホームページが充実していたとしても、その会社の実態までは分かりませんし、本音の所は「有名だから」「規模が大きいから」といったことが決め手というケースが多いからです。

 

しかし、それを動機に挙げては通用しないことは分かっています。かといってホームページの情報から「貴社の社風に共感し…」としても「何にも知らないくせに」と思われるのでは、と不安を覚えてしまう。結果、迷路にはまったように悩んでしまうというパターンの学生が非常に多くいます。

 

この場合一番の対策は、前回・前々回のコラムでも述べたように、やはり会社見学や説明会に参加し直接情報を得ることです。幸いにも、今はほぼすべての会社が説明会や見学会を実施しており、個別に要望しても応じてくれる状況になっていますので、必ず利用するようにしましょう。そこで感じた印象を自身の性格や特性と照らしてみて、正直に自分の言葉で選んだ理由を表現出来るよう考えます。

 

ここで大切なことは「自分の言葉で」という点です。採用担当者もプロなのでネット上や書籍にある定型文を丸写ししたものは簡単に見破ります。下手にキレイ過ぎる表現よりも、その人らしい表現がしてある方が印象がいいですし、むしろそういった動機を期待しているのです。

もう一つの効果的な方法は、同業他社と比較して考えるというやり方です。他社のホームページを確認し方針や事業展開といった面を比較することでその会社の特徴が明確になるので、その部分を動機として挙げるという方法です。地域や時間の都合で説明会などに参加出来ないという場合はもちろんですが、参加したうえで他社と比較すればよりその会社の特徴が見えて来ると思うので、是非試してみましょう。

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3.何故その会社を希望するのか・・見学会や説明会を活用、同業他社のHPも参考に

自身の振り返りができたら、そのネタを基に「何故その仕事に就きたいのか」を考えます。世の中には何百種類もの仕事があるとされていますが、その仕事を希望する理由やきっかけは何だったのか、それについて説明するためです。

 

学校で学んだことが活かせそうだというなら具体的にどの学科のどの部分がどう活かせそうと考えるのか、部活やアルバイトで身に付けたスキルが活かせるというなら具体的にどういうスキルなのか、小さい頃から憧れていたというならどういうイメージを持って憧れていたのか、といった具合です。

 

また、こうした自発的なきっかけではなく「周りに勧められたから」というケースの場合は、きっかけは外部からの勧めだったがよく調べたら〇〇な経験が活かせそうだから、としても大丈夫です。きっかけが考えられたら、今度は自身の特性の面から考えてみましょう。負けず嫌いな性格なので営業を希望、コツコツ諦めない性格なので研究職を希望、困っている人を放っておけない性格なので介護職を希望、といった感じです。

ここでもう一つやっておくべきことは、その仕事に対する研究です。「パソコンが得意だから事務職を」「人と話すのが好きだから販売職を」といった理由を動機に挙げる人が多いのですが、これだけではまったく不十分です。例えば事務職は社内社外問わず多くの人とやり取りする機会があり、それこそコミュニケーション力が求められますし、販売職もただ喋っていればいいとうものではなく、商品知識の勉強は常に必要だし、勤務時間が不規則になりがちなので自己管理力や体力も求められる仕事なのです。

 

こうしたそれぞれの仕事に対する本質を調べたうえで、自身の経験や特性と照らし合わせておくことを欠かさないようにしましょう。

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4.入社後のビジョンは・・自分の持ち味を活用した意欲を

普段から文章を書き慣れていない学生にとっては、何から書き始めればいいのかすら分からないという人もいますが、そもそも志望動機とは何を伝えるために書くのでしょう。ここが理解出来ていないから何を書いていいか悩むのです。先ずこの点から説明しましょう。

 

志望動機で伝えるべきことは次の3点、「何故その仕事に就きたいのか」「その中でも何故その会社を希望するのか」「入社した後のビジョンはどう考えているか」です。これらを自身の特性や経験を踏まえながら伝えるようにします。そのために、自身の経験を振り返ると同時に特性を把握する、いわゆる“自己分析”を行う必要があります。

 

そこで、この自己分析を適切に行うにはポイントがあります。それは「どんな些細な事でもいいので、書き出す」ということです。頭の中で考えるだけではなく書き出して視覚に訴える、そうすることでより深くエピソードが蘇り、イメージが膨らむようになります。この段階で使えそうなネタをより多く出しておけば、その後の作業をスムーズに進めることが出来ますので、楽をせずに時間を十分かけて振り返りを行いましょう。

2017/06/16

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