就活コラム

知らないと大惨事?!住民税はいつから払うべきか

2020/03/25

Column

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1.住民税とその使い道

社会人になると学生の間には想像できないぐらいたくさんの税金を支払わなければならず、予想以上のお金が給与から天引きされます。

おおよそでもその金額や毎月必要な生活費を知っておかねば、生活の目処を立てることはできませんし、いくらその仕事が好きでも生活が成り立たなければ転職せざるを得ないということにもなってしまいます。

仕事内容や福利厚生などその他の待遇も重要ですが、就職先を選ぶ時には将来のこともきちんと見据えて、毎月の「手取り額」を算出し、本当にそれでやっていけるのかシュミレーションしておくことが重要です。

自分が住んでいる(もしくは住む予定の)地域の住民税やその他納めるべき税金はインターネットでも検索できますし、市区町村の役場で教えてもらうことができます。

最近、手取り額だけを確認する人もいるようですが、給与計算そのものの計算が間違っていることもありますし、毎月きちんと給与明細を見て、何に、いくら天引きされているのか確認することは絶対に必要です。

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2.納税はいつから?

日本には国税と地方税を合わせておおよそ50種類の税金があります。

その中でも直接税や間接税に分かれているというのは中学や高校で習ったと思いますが、住民税には「道府県民税」と「市町村民税」があり、それらを総称して『住民税』といい、毎年1月1日の時点で住民票がある市町村に納める税金です。

住民税は「一定の収入がある人から、その人の前年分の所得をベースに計算し、徴収する」というもので、納める額は市町村や都道府県が定めた条件がもととなり計算されるため、地域によって額が大きく異なります

また一部、自然保護などを目的とした「●●税」(名称はいろいろ、金額は1,000円以下ぐらい)が上乗せされる市もあります。

この住民税の使い道については、防災、街づくりや整備に使われているそうですが、全ての使い道が具体的に公表されているわけではありません。

そのため納税者の多くはなんとなくスッキリしない、腑に落ちないまま支払い続けているというのが現状ではないでしょうか。

当然、私たちが納めている税金の大半は本当に必要なものに遣われているでしょうが)、一生懸命にがんばって稼いだお金を納めている以上、せめて使い道は教えてもらいたいものですね。

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3.サラリーマンは給与天引で納税すべし

まず住民税の年度開始月は「6月」であることを覚えておきましょう。

納税義務が発生する基準となるのが年齢と収入です。

年齢については20歳からですが、20歳の誕生日を迎えるその月から支払いが発生するわけではありません。

例えば、誕生年月が1998年4月だとすると20年後の2018年6月からとなり、1998年10月生まれなら2018年の翌年、2019年6月からとなります。

しかし、20歳以前であっても高収入のバイトをしているなど、年単位で一定の収入があれば課税される=納税義務が発生しますので要注意です。

これら以外にも支払い義務が発生する年収や対象者については細かなルールが定められていますので自分がいつから、いくら支払わなければならないのか事前に確認しておく必要があります。

納税方法としては、給与天引きの「特別徴収」と個人で納付する「普通徴収」の2通りがあります。

先にお伝えした通り年度開始月が6月なので、仮に入社日が2018年12月31日以前だとすると、その翌年2019年6月の給与から天引きに、2019年1月1日以降の入社だとその年の住民税の天引きはなく、その翌年2020年(入社後2年目)の6月になってようやく天引きが始まるという流れになります。

天引きが始まる時期は、入社するタイミングによっては1年以上異なる場合があるということですね。

とは言え、天引きされないだけで前年に一定以上の収入があれば納税しなければならないので、「まとめて払いたくない!」という方は、入社1年目でも給与から天引きしてもらうことはできます。

勤務先の総務部や経理部の人に相談してみましょう。

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4.お金の管理ができてこそ一人前

企業に勤める(サラリーマンになる)と各種税金に加えて、健康保険料も給与から天引きされた額が給与として支払われます。

住民税の納め方はサラリーマンであっても給与天引きではなく、個人で納付する(普通徴収)ことは可能です。

しかし、敢えて普通徴収に切り替えたという人を私は聞いたことがありません。

 

天引きを選択する主な理由(メリット)は2つあります。

  1. 支払いが分割されることで1回の支払額が少なく、負担感が軽減されるということ
  2. 天引きされるため、払い忘れや遅れが生じないこと

 

先にお伝えしたように「天引きされたくない。個人的に納付したい。」という方はもちろんそれでもOKです。

金銭的に余裕がある人や、毎月納税分をきちんと貯蓄しておける人であれば全く問題はないでしょう。

しかし多くの人、特に社会人になってまだ数年の人たちのほとんどは十分なお給料をもらっているとは言えず、貯蓄するだけの余裕はありません。

誰でも金銭的に余裕がなければ、「今月は厳しいし、次回にまとめて払おう」と税金の支払いをつい後回しにしてしまいがちです。

私の周りにも普通徴収で住民税を納めている人はいますが、「気付けば未払税が貯まってとんでもない金額になってしまった!」という人もいます。

住民税は年間にすると数万円、もしくはそれ以上という金額になるので、貯まってしまうと一度に払うのは困難ですし、繰り返しの督促に応じなければ最悪の場合、財産を差し押さえられることにもなってしまいます。

そもそも毎月余裕のないカツカツ状態の人が住民税分としてきちんと貯めておけるはずはありません。

滞納すると困るのは誰でもないアナタ自身です。

個人的に支払うのは面倒ですし、滞納を避けるためにも天引きしてもらうことを私はおすすめします。

2020/03/18

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