就活コラム

自己啓発は就活に活かせるのか

2018/01/27

Column

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1.そもそも自己啓発とはなにか

自己啓発にもいろいろ種類があります。「人の心を掴む話し方をマスターする」とか「時間を効率的に使う方法を身に着ける」とか、いわゆる自己啓発本のラインナップのようなものから、これまでできなかったバク転をできるようになるため努力することも、心や能力を向上するという意味では自己啓発の一つと言えなくもないでしょう。

 

私は広告代理店でライターをしていた当時、面接官として面接を行っていた経験がありますが、面接を受けられる方のどこを見ていたかというと「向上心があるか」でした。「人生、日々勉強」という言葉もある通り、社会人になってからも学ぶべきことはたくさんあります。しかもそれは学生の頃と違って、自ら学ばねばならないものがほとんどです。

 

ですから、面接をする際も、「どんなことを身に着けようと努力したか」を積極的に聞いていました。もちろんバク転ができたからといって面接に有利にはなりません。しかし「できないことがある。だからできるようになろう」とシンプルに挑戦する姿勢を、面接官は高く評価します。そこに向上心があり、伸びしろを感じるからです。面接において高評価を得る向上心を明確に表現するツールとして、「自己啓発」は有用と言えるのではないでしょうか。

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2.向上心を企業へ見せる手段の一つとして使える

就活の現場でもよく耳にする「自己啓発」。そもそもどういう意味なのでしょうか。調べてみました。まず、「啓発」だけで辞書を引いてみたところ「人が気づかずにいるところを教え示して、より高い認識・理解に導くこと」とありました。自己プラス啓発で考えると、「自分が気づかずにいるところ」を教えてより向上させる、という意味になりますね。つまるところ、向上心を持ってなにかを学び、身に着けることこそ「自己啓発」になるわけです。

 

そういう意味で就活の一環として自己啓発を行っている学生の方も多いと思います。怪しげな目で見られることもある自己啓発ですが、実はそれほど怪しいものではなく、自分自身の心や能力の向上を目指す、という意味では非常にプラスな活動と言えるでしょう。実際のところ、それは本当に就活に役立っているのか、もう少し深堀してみましょう。

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3.ビジネスの現場で必要な知識を学べることも

自己啓発と言えば、一般的な入口として自己啓発本を読むという方法があります。さまざまな本が流通しておりますが、売れ筋の本はビジネスに特化したものが多いようです。いわゆるモチベーションを上げるようなマインドに働きかける本の需要が高いですが、具体的なスキルを教えてくれる本もやはり人気がありますね。

 

もしも自己啓発本を読むのなら、私は断然、スキルを身に着けられる本をおすすめします。スキルといってもいろいろありますが、就活に役に立つものですと、ビジネスマナーを細かく解説した自己啓発本が多数出版されています。私も就活をしていたころ買って読みましたが、思った以上に面白く、大変ためになりました。この手の本の良いところは、就活が終わり、社会人になってからも使える知識が身に着くことです。

 

就活中の自己啓発は、精神論が主流になりがちで、気持ちを強く持つとか、面接でのアピール術とか、面接から離れた後、どう活かせばいいのか、思い悩むものが多いですが、ビジネスマナーのようなスキルに関しては社会人になってからも活かせますし、面接で「会社に入ってから即戦力になれるように学んでいます」などアピールがしやすいので、就活にも有利だと思います。

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4.終わりに~毒にも薬にもなる自己啓発~

自己啓発をしている学生の方をやっていない方から見ると若干怪しい匂いを感じてしまうこともありますよね。自分を向上させるための活動なので、本来問題ないはずのものですが、怪しく見えてしまうのには、向上心を逆手に取った悪徳な業者や団体が実際にいることも理由だと思います。

 

ですから自己啓発をするのなら、自分はなにについて磨いていきたいのか、どう成長したいのか、具体的にビジョンと目標を持つことがまず大切だと思います。皆がやっているから、とか、人気のセミナーでここにいけば内定を取りやすくなるとか、自信がない自分を変えたいから、といったふわふわした気持ちで始めても役に立たず、時間やお金がかかっただけで害にしかならないからです。

 

自分を磨き、前に進むために行う自己啓発を私は否定しません。きちんと目標を設定し、その目標に向かって的確な努力することができれば、それはきっと就活に活きてくるでしょうし、就活後もあなたを支えてくれる武器になるでしょう。自分をきちんと持って上手に取り入れられれば、自己啓発も有用だと思います。

2018/01/26

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