1.そもそも自己啓発とはなにか
自己啓発にもいろいろ種類があります。「人の心を掴む話し方をマスターする」とか「時間を効率的に使う方法を身に着ける」とか、いわゆる自己啓発本のラインナップのようなものから、これまでできなかったバク転をできるようになるため努力することも、心や能力を向上するという意味では自己啓発の一つと言えなくもないでしょう。
私は広告代理店でライターをしていた当時、面接官として面接を行っていた経験がありますが、面接を受けられる方のどこを見ていたかというと「向上心があるか」でした。「人生、日々勉強」という言葉もある通り、社会人になってからも学ぶべきことはたくさんあります。しかもそれは学生の頃と違って、自ら学ばねばならないものがほとんどです。
ですから、面接をする際も、「どんなことを身に着けようと努力したか」を積極的に聞いていました。もちろんバク転ができたからといって面接に有利にはなりません。しかし「できないことがある。だからできるようになろう」とシンプルに挑戦する姿勢を、面接官は高く評価します。そこに向上心があり、伸びしろを感じるからです。面接において高評価を得る向上心を明確に表現するツールとして、「自己啓発」は有用と言えるのではないでしょうか。